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ホワイトハウス、トランプ氏の公聴会出席を拒否 弾劾調査の「公正さ」に疑問と

ホワイトハウス、トランプ氏の公聴会出席を拒否 弾劾調査の「公正さ」に疑問と

  米ホワイトハウスは1日、ドナルド・トランプ大統領の弾劾調査を進める米連邦議会下院の司法委員会が4日に開く公聴会について、トランプ氏も弁護士も出席しないとする書簡を、同委員会に送った。 司法委員会のジェロルド・ナドラー委員長(民主党)は先月26日、トランプ氏に文書で、公聴会への出席を呼びかけていた。「手続きに文句を言うのをやめるか」選ぶ機会を大統領に与えたという。 その回答期限を迎えた1日、ホワイトハウスのパット・シポローニ法律顧問は書簡の中で、トランプ大統領が「公正に」公聴会に参加できるとは思えないとして、トランプ氏の出席を拒否した。 2回目の公聴会にトランプ氏が出席するつもりかどうかについては、ホワイトハウスは言及しなかった。書簡によると、2回目の公聴会への出席要請については、6日までに別途回答するとしている。現時点で2回目の公聴会の日程は決まっていない。 ホワイトハウスの書簡の内容 米政治ニュースサイト「ポリティコ」が掲載したホワイトハウスの書簡は、弾劾調査では「適正手続きと基本的な公正性が完全に欠如」しているとして下院委員会を非難。4日の公聴会への出席要請は、ホワイトハウス側に十分な準備時間を与えておらず、証人に関する情報提供もなかったとしている。 シポローニ法律顧問は、複数報道によると「どうやら証人は全員、研究者」で、「事実証人は誰も」含まれていないようだと史的。事実証人とは、焦点となっている事柄について自分自身が知っている内容を証言する。一方で、専門家証人は意見を述べることで裁判官を援助する。 法律顧問はさらに、同委員会側は証人を3人呼んだが、3人のうち共和党側の証人は1人しか認めなかったと不満をあらわにした。 弾劾手続きに「一貫性」を シポローニ氏は、1998年のビル・クリントン大統領(当時)に対する公聴会では、もっと公平性が保たれていたと主張。歴代の弾劾調査では手続きに「一貫性」があったとして、ナドラー委員長を批判した トランプ氏が今後の公聴会に出席するには、ナドラー氏が「適正手続きの権利の保護」と、その手続きが「公明正大」であることを確保する必要があるだろうと、シポローニ氏は述べた。 4日の公聴会では何が起きるのか 4日の公聴会で、弾劾調査は次の段階を迎える。 焦点となっているのは、今年7月のトランプ氏とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との電話会談の内容。この時、トランプ氏はゼレンスキー氏に対し、来年の大統領選で民主党候補になる可能性が有力視されているジョー・バイデン前米副大統領(民主党)とその息子でウクライナのエネルギー企業ブリスマの幹部だったハンター氏について捜査するよう求めていた。 民主党は、トランプ氏が軍事援助の停止をちらつかせて、ウクライナ側に不正に圧力をかけたかを調査している。トランプ氏はいかなる不正行為も否定しており、こうした調査は「魔女狩り」だと反発している。 12月3日に報告書 下院情報委員会は先週、2週間にわたった公聴会を終えた。公聴会が開かれる以前は、関係者が非公開で証言をしていた。 同委員会のアダム・シフ委員長(民主党)は、弾劾調査を進めてきた情報、監視・政府改革、外交の3委員会が現在、報告書をまとめていると説明。12月3日に公表すると述べた。 非公開証言の内容が明らかに ...

米下院委、トランプ氏を弾劾公聴会に招く 「出るか文句をやめるか」

米下院委、トランプ氏を弾劾公聴会に招く 「出るか文句をやめるか」

  ドナルド・トランプ米大統領の弾劾調査を進めている米連邦議会下院の司法委員会は、12月4日に開く同委員会初の公聴会に、トランプ氏の出席を呼びかけた。 下院司法委員会のジェロルド・ナドラー委員長(民主党)は、トランプ氏に文書で、公聴会への出席を促したと説明。出席するか、「手続きに文句を言うのをやめるか」選ぶ機会を大統領に与えたという。 公聴会に出席した場合、トランプ氏は証人に質問ができる。 弾劾調査の公聴会は、これまで下院情報委員会が開いていた。 「歴代大統領のように」 ナドラー委員長は、「大統領がどんな選択をするかだ」と説明。「この機会を生かして弾劾公聴会に出るか、調査手続きについて文句を言うのをやめるかだ」と述べた。 「トランプ氏が歴代大統領のように、直接または弁護士を通して調査への参加を選ぶよう期待する」 ナドラー委員長はトランプ氏に、公聴会への出席か「文句を言うのをやめるか」のどちらかだと伝えたという トランプ氏に送った手紙で委員長は、公聴会は大統領にとって弾劾の歴史および憲法上の根拠を話し合う機会になると伝えたと話した 「招待」に対するトランプ氏の回答期限は、12月1日午後6時までだという。 不正な圧力あったか トランプ氏については、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と7月に電話会談をした際、政敵のジョー・バイデン前副大統領について捜査を依頼したことが明らかになっている。 弾劾調査では、トランプ氏が軍事援助を停止すると脅して、ウクライナに圧力をかけた疑いについて調べている。 トランプ氏は不正行為はなかったと主張し、弾劾調査を「魔女狩り」と批判している。 12月3日に報告書 ...

米弾劾調査、共和党の「3つの主張」は本当か ファクトチェック

米弾劾調査、共和党の「3つの主張」は本当か ファクトチェック

  ドナルド・トランプ米大統領と与党・共和党の支持者たちは、野党・民主党が連邦下院で進める弾劾調査の流れを、自分たちの望む方向に動かそうと懸命になっている。そのためトランプ氏たちは、調査を進める民主党を攻撃し、調査のきっかけとなった情報機関の内部告発者を攻撃する作戦を展開している。 トランプ氏たちはさらに、ウクライナの政治家たちの行動に疑問を投げかけ、ウクライナでジョー・バイデン前副大統領(民主党)とその息子はろくなことをしていなかったはずだという主張をもっときっちり調べるよう強く求めている。 弾劾公聴会を開いている下院情報委員会で共和党トップのデヴィン・ヌネス筆頭委員は、19日の公聴会の冒頭で、3つの具体的な主張をした。 それはどういうことで、どこまで信憑性(しんぴょうせい)があるのか? 1. 「内部告発者は民主党とつながっている」 トランプ氏の支持者たちは、トランプ氏とウクライナ大統領の通話内容を問題視し、監察総監に報告した内部告発者を問題視している。この人物が実は民主党とつながっていて、正式な報告をする前から民主党幹部に接触し、詳細を伝えていたと共和党は主張する。 内部告発者は確かに、トランプ氏の通話内容について正式に報告する前に、下院情報委員会(アダム・シフ委員長、民主党)の議会職員に接触している。内部告発者と面談した議会職員は、弁護士を探して正式な手続きで報告するよう助言した。 シフ委員長の報道担当は、これは異例のことではなく、内部告発者が議会委員会に接触することは過去にもあったと説明。民主党が多数党の時も、共和党が多数党の時も、同様のことがあったという。 弾劾調査を進める下院情報委のシフ委員長。告発者と直接会ったことはないという 内部告発者から接触があった場合に連邦議会がどう対応すべきかについては、公式ガイドラインがある。つまり、議会がこうした内部告発の受け手になるのは、ごく普通であることがうかがえる。 シフ委員長は、内部告発者に直接会ったことがあるという共和党の言い分を否定しており、最近の公聴会ではそれが誰かも承知していないと発言した。 告発者が以前から民主党とつながっていたという共和党の主張については、告発者の代理人をつとめる弁護士が、特定の政党や候補や選挙活動のために働いたことはないと述べている。 こうした関係の有無を検討するにあたり、情報機関の中で告発内容を検討する監察総監は「告発者に政治的偏向があり得るか」を調べた。それでも、大統領の行動に問題があったという報告内容そのものには信憑性があると結論づけた。 2. 「ウクライナが2016年米大統領選に介入した」 ...

「トランプ氏の指示で」圧力かけた 駐EU米大使、公聴会で証言

「トランプ氏の指示で」圧力かけた 駐EU米大使、公聴会で証言

  アメリカのドナルド・トランプ大統領の弾劾調査の公聴会が20日、下院情報委員会で開かれ、ゴードン・ソンドランド駐欧州連合(EU)大使は、トランプ氏の指示に従い、同氏の政敵を捜査するようウクライナ側に圧力をかけたと証言した。 ソンドランドEU大使によると、指示はトランプ氏個人の顧問弁護士ジュリアーニ氏からあったという。 トランプ氏の政敵のジョー・バイデン前副大統領(民主党)とその息子の「汚職問題」に関する捜査について、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に公式声明の発表を求める内容だったと、ソンドランド氏は述べた。 また、ジュリアーニ氏は、バイデン氏の息子ハンター氏が取締役を務めていたウクライナの民間ガス会社ブリスマと、2016年大統領選で米民主党全国委員会(DNC)のコンピュータがロシアからとみられるハッキング攻撃を受けた問題について、ウクライナによる捜査を求めたという。 バイデン氏は、来年の米大統領選で民主党候補になる可能性が有力視されている1人。 民主党は、トランプ氏が軍事援助を交換条件に、バイデン親子の捜査をゼレンスキー氏に求めたのか調査している。トランプ氏はいかなる不正行為も否定している。 アメリカでは、選挙に勝つため外国の組織や人物の支援を求めるのは違法だ。 ソンドランド氏の証言内容 EU大使のソンドランド氏は冒頭、ウクライナがEUに加盟していないにも関わらず、「トランプ大統領の明確な指示のもと」ジュリアーニ氏と共にウクライナ問題を担当したと述べた。 「我々はジュリアーニ氏と連携したくなかった。簡単に言えば、我々は与えられたことをやるしかなかった。我々は全員、ジュリアーニ氏と連携することを拒めば、アメリカとウクライナの関係を強固にする重要な機会を失うだろうと理解していたので。だから我々は大統領の指示に従った」 さらにソンドランド氏は、トランプ氏がゼレンスキー大統領をホワイトハウスに招待する見返りとして、バイデン氏の捜査を求めていたと認めた。 「私は、この委員会のメンバーは、こうした複雑な問題を『見返りはあったのか?』という簡単な質問の形式にすることが多いと理解している。私が以前に証言したとおり、ホワイトハウスの電話会談およびホワイトハウスでの会談に関していえば、答えはイエスだ」 ソンドランド氏の証言は、膨大な数のメディアが注目した 一方でソンドランド氏は、捜査の見返りに軍事援助を行うといった話は、トランプ氏から直接聞いたことは1度もないとも述べた。 ソンドランド氏は、ウクライナへの軍事援助停止には「断固として反対」していたという。 ...

米弾劾公聴会で出た、5つの重要証言 駐EU米大使

米弾劾公聴会で出た、5つの重要証言 駐EU米大使

  アメリカのドナルド・トランプ大統領の弾劾調査の公聴会の様子が、連日テレビ中継されている。4回目の中継となった20日の公聴会では、これまでで最も重要ともいえる証言を聞くこととなった。 弾劾調査を進める民主党は、トランプ氏が政敵のジョー・バイデン前副大統領(民主党)の捜査を行うよう、ウクライナ側に不適切に圧力をかけたかどうかを調べている。 20日の下院情報委員会の公聴会では、ゴードン・ソンドランド駐欧州連合(EU)大使が証言。 トランプ氏がウクライナに対し、軍事援助をバイデン氏の捜査の「見返り」として提示していたとした。さらに、ソンドランド氏本人やほかの米政府高官は、トランプ氏の指示のもと、ウクライナ問題をめぐって動いていたと証言した。 ソンドランド証言の5つの重要項目を、BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者による分析と共に以下にまとめた。 1. 「我々はジュリアーニ氏と連携したくなかった」 弾劾調査物語には膨大な数の人物が登場するが、その中心人物の1人はトランプ氏個人の顧問弁護士ルディ・ジュリアーニ氏だ。ソンドランド氏は証言の冒頭で、リック・ペリー・エネルギー長官やカート・ヴォルカー前ウクライナ特使が、トランプ氏の強い要請を受けてジュリアーニ氏と密接に連携していたと述べた。 ソンドランド証言:「ペリー長官、ヴォルカー前ウクライナ特使と私は、トランプ大統領の明確な指示のもと、ウクライナ問題でルディ・ジュリアーニ氏と連携していた。我々はジュリアーニ氏と連携したくなかった。簡単に言えば、我々は与えられたことをやるしかなかった」 ザーカー分析:トランプ氏を擁護する複数の人物が、ジュリアーニ氏はホワイトハウスから独立して、ウクライナ問題を指揮しているかのようにみせようとしている。ジュリアーニ氏のイメージは、同氏の仕事関係者2人の起訴や、同氏が連邦地検の捜査対象になっていることでも損なわれている。 一方ソンドランド氏は、ウクライナ政策への関与を望む者は、トランプ氏と直接つながりのある元ニューヨーク市長のジュリアーニ氏と連携しなければならなかったと述べた。当時の状況はそれほど単純だった。 2. 「ポンペオ国務長官とのやりとり」 マイク・ポンペオ国務長官が何を知っていたのかについても疑問が残る。ソンドランド氏は、ポンペオ氏やホワイトハウスの重要な諮問委員会である国家安全保障会議(NSC)と連絡を取り合っていたと述べた。 ソンドランド証言:「我々は国務省の指揮に従い、NSCには我々の活動を通知していた。これにはポンペオ国務長官とのやりとりも含まれる」 ザーカー分析:別のホワイトハウス擁護派が、ソンドランド氏を外交政策における一匹狼として描こうとしている。また、同氏はトランプ氏の意図を見誤っていた可能性があり、通常の外交ルート外で「影」の外交政策を行っていたとしている。 ソンドランド氏は、こうした声に対し、トランプ氏がウクライナ問題を自分に任せたがっていたとして、自分は適切な外交ルートだったと反論した。 また、ポンペオ国務長官や当時のジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)、ミック・マルヴェイニー大統領首席補佐官代行やほかのホワイトハウス幹部から自分のすべての活動が評価され続けていたと述べた。 さらに、マイク・ペンス副大統領に対し、ウクライナへの軍事援助の停止をめぐる懸念を伝えたとした(ペンス氏側はこれを否定している)。 ...

「トランプ氏が虚構を推進」 弾劾公聴会で元NSC高官

「トランプ氏が虚構を推進」 弾劾公聴会で元NSC高官

  ドナルド・トランプ米大統領の弾劾公聴会が21日、下院情報委員会であり、国家安全保障会議(NSC)の元高官は、2016年の米大統領選にウクライナが干渉したとする「虚構」をトランプ氏が推進していたと証言した。 フィオナ・ヒル元NSC欧州ロシア上級部長によると、トランプ氏はこの「ウクライナ干渉説」を推し進めるため、上級顧問らの助言を無視。個人的な顧問弁護士ルディ・ジュリアーニ氏の意見に耳を傾けていたという。 この信ぴょう性のない説では、2016年の大統領選に干渉したのはロシアではなく、ウクライナあるいはウクライナとつながりのある個人とされる。 民主党は、トランプ氏が政敵のジョー・バイデン前副大統領(民主党)とその息子の捜査を行うよう、ウクライナ側に不正に圧力をかけたかを調査している。 バイデン氏は、来年の米大統領選で民主党候補になる可能性が有力視されている。 トランプ氏はいかなる不正行為も否定している。 アメリカでは、選挙に勝つため外国の組織や人物の支援を求めるのは違法だ。 下院情報委員会で弾劾調査の公聴会が行われるのは、この日で5回目。予定されていたものでは、最後の公聴会となった。 ヒル氏の証言 ヒル氏は冒頭の声明で、2016年大統領選へのロシアの干渉を疑問視する見解を拡散したとして、共和党議員を非難した。 「私が耳にした質問や声明によると、この委員会の一部メンバーは、ロシア政府やロシア保安当局は大統領選に干渉せず、おそらくどういうわけだかウクライナが干渉していたと信じているようだ」 ヒル氏は、ロシアの選挙介入に疑問を投げかける「政治的動機に基づく虚偽」を広めないよう、議員らに求めた。 「これはロシア保安当局がつくり、拡散している虚構だ」 民主党が選任した弁護士、ダニエル・ゴールドマン氏が「あなたの理解では、トランプ大統領が高官らの助言を無視し、代わりにルディ・ジュリアーニ氏の意見を聞いたということか」と尋ねると、「そのように思える、そうだ」とヒル氏は答えた。 その後、ヒル氏は、ジュリアーニ氏がウクライナについて、「強烈」で「あおる」ような主張をしていたと警告した。 「ジュリアーニ氏は、おそらく我々に跳ね返って付きまとうこととなる問題や考えを、明らかに広めていた。我々はいま、その(付きまとわれる)状況に置かれていると思う」 前日の20日に公聴会で証言したゴードン・ソンドランド駐欧州連合(EU)大使について、ヒル氏は、ウクライナ問題をめぐり何度か対立したと述べた。理由は、ソンドランド氏が出席するすべての会議について、ヒル氏と情報を共有しなかったからという。 しかしその後、ヒル氏はソンドランド氏には「別の職責」があったと理解したという。「ソンドランド氏は、個人的な国内政治問題の使い走りをしていた。我々は、安全保障を懸念していた」。 他に誰が証言したのか ...

トランプ氏の弾劾公聴会 大統領の地盤での受け止めは…

トランプ氏の弾劾公聴会 大統領の地盤での受け止めは…

  ドナルド・トランプ米大統領の弾劾調査で、公聴会が始まった。首都ワシントンではその話題で持ち切りとなったが、トランプ支持者が多い地域の様子はどうだったかというと……。 来年の大統領選で接線が予想されるペンシルヴェニア州。同州西部の多くの住民は、民主党が進めている弾劾調査に懐疑的だった。 住民たちはトランプ氏を熱心に擁護した。この住民たちのトランプ氏と政府に対する評価が、再び大統領選で鍵を握るかもしれない。 リン・グラムリンさんは13日の公聴会を、自宅居間のテレビで見た。下院情報委員会のアダム・シフ委員長が発言すると、グラムリンさんは顔をしかめ、「シフティ・シフ」(ずるいシフ)とつぶやいた。トランプ氏がシフ氏に対して使うあだ名だ。 シフ氏ら民主党議員は、ウクライナ疑惑にからんでトランプ氏が権力を乱用したと立証し、大統領の座から追い出そうとしている。 民主党が弾劾を実現させるには、グラムリンさんのような人たちの支援が必要だ。弾劾に成功できなければ、来年の大統領選でトランプ氏の退場を狙う。 だが、民主党議員らはグラムリンさんの心をつかむことはできなかった。この地域で話を聞いた十数人を超える人々と同様、グラムリンさんはトランプ氏と彼の仕事ぶりを称賛し、シフ氏に不信感を示した。 大統領選を左右する重要州 ペンシルヴェニア州は、来年の大統領選で結果を左右する州の1つだ。前回の大統領選でトランプ氏は、全国の総得票数で負けた。しかし、選挙人の獲得人数で上回ったため勝利した。そのとき大きかったのが、ペンシルヴェニアやミシガンなど、選挙人数の多い州での勝利だった。 トランプ氏が再選を果たすには、ペンシルヴェニア州などでの勝利が欠かせないと、米紙ニューヨーク・タイムズは指摘している。 ペンシルヴェニア州は、どちらも転び得る。西部の有権者には、トランプ氏に投票する人が多い。だが、郊外の住民には反トランプ派が多い。約15%とされる浮動層の行方によっても結果は変わる。 選挙運動員たちは、グラムリンさんのような同州西部の住民が、弾劾調査にどう反応するかを注視している。国内有数の激戦州で有権者がどう考え、事態がどう動くかを読む手がかりになるからだ。 グラムリンさんの地元ジョンズタウンはかつて、ハンガリー、ポーランド、チェコスロヴァキアといった国からの移民労働者にとって楽園のように暮らしやすい場所だった。しかし、ほかの炭鉱や鉄鋼の町と同様、仕事はなくなった。失業率は国平均の2倍に近いと、市関係者は言う。 地元の百貨店は何年も前に閉店した。所有していたのは、ホワイトハウスのスティーヴン・ミラー上級顧問の家族だ。彼は子ども時代、夏休みをジョンズタウンで過ごしていた。 ジョンズタウンの地元紙トリビューン・デモクラットは、公聴会について「外交官がトランプ氏を非難」と報じた ...

電話の向こうから漏れ聞こえた声 それがトランプ氏のダメージに?

電話の向こうから漏れ聞こえた声 それがトランプ氏のダメージに?

  ドナルド・トランプ米大統領に対する連邦下院の弾劾調査が、13日に初めて公聴会という公の場で行われた。とはいえ、非公開の形では約1カ月にわたり調査は続いていた。そのため、現職や元職の政府関係者が次々と証言する内容をこれまで追いかけてきた人にとって、新味のある内容は公聴会初日には出ないのではないかと思われていた。 しかし、証人として出席したビル・テイラー駐ウクライナ臨時代理大使が、すでに明らかになっている内容とは別のことを、冒頭発言の終盤で言い出した。 テイラー大使は、自分の部下の1人がゴードン・ソンドランド駐欧州連合(EU)大使と同席中、ソンドランド氏とトランプ氏が電話で話をしていたと語りだした。その日付は今年の7月26日。いまや有名になった、トランプ氏とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との電話会談の翌日だ。 テイラー大使によると、電話の向こうのトランプ氏の声が、自分の部下の耳に入った。トランプ氏は「捜査」についてソンドランド大使に質問し、ソンドランド氏は「ウクライナ側は前に進める準備ができている」と答えたという。 さらにソンドランド氏はテイラー大使の部下に、トランプ氏は民主党のジョー・バイデン前副大統領とその息子をウクライナが捜査するかどうか、それを何より気にしていると話したという。ウクライナのほかの何よりも、捜査のことを重視していたと。 これは、大事な節目になるのかもしれない。 ソンドランド氏とウクライナのやりとりについては、これまでの調査ですでに相当の証言が積み上がっている。ウクライナ政府がバイデン親子への捜査に着手しなければアメリカからの軍事援助は停止したままだろうと、自分がウクライナ政府関係者に9月1日の時点で伝えたことを、ソンドランド大使は自ら認めて証言している。 13日の公聴会証言でテイラー大使は、ソンドランド大使から聞いた話として、こう述べた。トランプ大統領はビジネスマンとして、「小切手に署名する」前に「自分の取り分」が何か知りたがったし、ウクライナが行動しなければ「事態は手詰まり」になってしまうと。このソンドランド発言の意味は、ウクライナがバイデン親子を捜査しないなら、ウクライナが必要とする軍事援助は再開されないということだと解釈したと、テイラー氏は述べた。 トランプ大統領の弾劾調査の一環で初の公聴会を開いた米下院情報委員会のシフ委員長(左、民主党)とヌネス筆頭委員(右、共和党) ソンドランド駐EU大使が大統領に直接電話できる立場にあるということは、これまでも言われてきた。しかし、政敵への捜査の見返りとしての軍事援助という交換条件の提示について、トランプ氏が直接関わっているという証拠はまだ出ていない。 テイラー大使が明らかにした電話の内容が、すべてを変えるかもしれない。 下院情報委員会は13日の公聴会の最中に、15日の非公開会合で新しい証人が証言すると明らかにした。新証人はテイラー大使の側近、デイヴィッド・ホームズ氏だという。このホームズ氏こそ、テイラー大使が言及した部下のことだと言われている。 来週にはソンドランド大使も、公聴会で自ら証言する予定だ。 10月に非公開で証言した際、ソンドランド氏は大統領とそういう電話のやりとりがあったことを明らかにしていなかった。しかし、ソンドランド氏はすでに一度、当初の証言を修正している。ウクライナ政府幹部に、軍事援助と引き換えにバイデン親子の捜査着手を発表する必要があるだろうと告げたことを、当初は認めていなかったが、今月初めになってそういうやりとりがあったことを思い出したと、証言を修正しているのだ。 野党・民主党は、ソンドランド氏がまたしても証言内容を変えることを期待しているかもしれない。 ...

【解説】 なぜウクライナはアメリカにとってそれほど重要なのか

【解説】 なぜウクライナはアメリカにとってそれほど重要なのか

  ドナルド・トランプ米大統領は、自分の政治的な目的を理由に、同盟国ウクライナへの軍事援助を停止したのだろうか――。これが、米野党・民主党が推し進める弾劾調査の核心にある大問題だ。 ウクライナは大西洋条約機構(NATO)に加盟していない。そして、国内にはびこる汚職問題に長年苦しんできた。しかし、今後は地政学的に重要な国になっていく可能性がある。 なぜウクライナはアメリカにとって重要なのか 1991年のソ連崩壊に伴いウクライナが独立してから28年間。最終的にロシア側の国になるのか、それとも西側諸国と足並みをそろえるのか、不透明な状態が続いてきた。 2014年になると、その不確かな状態は終わったかのように見えた。流血の民衆革命の後、ウクライナの新指導者たちは、欧米とより密接な関係を築く方向に国の未来の舵を切ると表明した。敵扱いされたロシアは、クリミア併合で応じ、ウクライナ東部の親ロ武装勢力を支援。この戦いによる死者は13万人以上に達する。 オバマ政権は、ウクライナの将来はウクライナ人が決めるという自己決定権や、ロシアの侵攻に対抗することを、思想的原則として重視していた。 しかしそれは、トランプ大統領の就任で一変した。そしてウクライナ政府はそれ以来、前のようにアメリカの積極的な支援に頼れなくなった。 アメリカの軍事援助の額は アメリカとウクライナ軍の間には、長年にわたる関係性がある。アメリカは2014年以降、総額約15億ドル(約1600億円)もの軍事支援をウクライナに提供してきた。 その大部分は、ウクライナ軍の時代遅れな仕組みや動き方の近代化や、兵士の訓練に使われてきた。 米軍が提供したジャヴェリン対戦車ミサイルシステムを試験するウクライナ軍(2018年撮影、場所は非公開) トランプ政権がいったん停止した後、提供した直近の軍事援助は3億9100ドル相当(約325億円)で、様々な兵器や技術援助が含まれていた。 ウクライナにとってアメリカの軍事援助の重要性は アメリカからの援助はウクライナにとって軍事的にも、象徴的にも重要だ。 ウクライナ軍にとってアメリカはかつては、頼りになる後ろ盾だった。しかしもはや、当然のように頼るわけにはいかない。 ...

トランプ氏、弾劾公聴会の最中に証人非難ツイート 証人は「威迫」だと

トランプ氏、弾劾公聴会の最中に証人非難ツイート 証人は「威迫」だと

  ドナルド・トランプ米大統領は15日、自分に対する連邦下院の弾劾公聴会で前駐ウクライナ大使が証言する最中に、前大使を激しく攻撃するツイートを投稿した。その内容を聞かされた前大使や、弾劾調査を進める野党・民主党は、証人に対する威迫だと反発した。他方で同日には下院の非公開会合で国務省当局者が証言し、トランプ氏の捜査要請にウクライナは応じるようだと国務省幹部が発言するのを聞いたと述べた。 民主党が多数を占める下院の情報委員会はこの日、今年5月にトランプ政権に解任されたマリー・ヨヴァノヴィッチ前駐ウクライナ大使が証言した。トランプ氏が来年の大統領選に向けてウクライナ政府に支援を働きかけるなか、協力しない自分をウクライナ政府に対して批判していたことなど、大使は解任の経緯を説明していた。 テレビで生中継されたその証言の最中、トランプ氏はツイッターで、「マリー・ヨヴァノヴィッチが行く先々、どこもかしこも悪くなった。ソマリアを皮切りに、あそこはどうなった? そこから早送りしてウクライナだ。新しいウクライナ大統領は2度目の電話で、彼女のことを悪く言っていた。大使の任免はアメリカ大統領の絶対権限だ」と書いた。 https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1195356198347956224 情報委員会のアダム・シフ委員長(民主党)が証言中のヨヴァノヴィッチ氏にこの内容を読み上げると、前大使は「とても威圧的だ」と答えた。 これに対してさらにトランプ氏はツイートで、「まったく威圧的でも何でもない」と反論した。 トランプ氏は記者団に、弾劾公聴会の一部をテレビ中継で見たと認め、「とんでもない醜態」だと批判した。 情報委員会の弾劾公聴会は、トランプ大統領と側近たちが、来年の大統領選で有力な対立候補になるかもしれないジョー・バイデン前副大統領(民主党)とその息子について、汚職疑惑捜査に着手するようウクライナ政府に働きかけ、その交換条件として軍事援助を停止したとされる問題をめぐるもの。前駐ウクライナ大使や現駐ウクライナ臨時代理大使、国務省のウクライナ政策専門家などが相次ぎ、証言している。トランプ氏が今年7月にウクライナ大統領に電話で捜査着手を働きかけた際のやりとりを聞いていた、国家安全保障会議(NSC)のウクライナ担当もすでに、ウクライナへの要請に懸念を抱いたと非公開の聴聞会で証言している。 トランプ氏は自分は何も悪いことはしていないと一貫して主張し、弾劾調査は民主党による嫌がらせだと反発している。 弾劾調査の発端となった7月25日の電話については、ホワイトハウスが通話記録の一部を公表している。 「証人威迫」の批判 トランプ氏のツイートは、ソマリア内戦はヨヴァノヴィッチ氏の責任だと批判しているように読める。これについてヨヴァノヴィッチ氏は、「自分にそれほどの力があるとは思えない。ソマリアの首都モガディシュでも、それ以外の場所でも」と公聴会で証言中に述べた。 「私がこれまで赴任した各地では、むしろ私や同僚たちは明らかに、状況を改善してきたと思う。アメリカにとって。そして赴任先の任地にとって」と前大使は続けた。 前大使の証言はテレビで生中継されていた。 公聴会の進行役を務めたシフ委員長は、証言中の証人に対するトランプ氏のツイートは、証人威迫に相当する可能性があると認識を示した。 公聴会の休憩時間に、シフ委員長は記者団に対して、トランプ氏のツイートは証言中の前大使に圧力をかけるもので、ほかの証人に対する威圧でもあると批判した。 委員長はさらに、前大使は「なんの理由もなく解任され」、「名誉を汚され」た上に、今や「合衆国大統領からリアルタイムで証人威迫を受けている」と述べた。 ビル・クリントン元大統領の弾劾調査で特別検察官を務めたケン・スター氏は保守系フォックス・ニュースで、トランプ氏のツイートは「非常によろしくない判断ミス」だと話した。 一方で、与党・共和党の関係者は、証人威迫に当たらないと反論。委員として公聴会に出席したジム・ジョーダン下院議員は、「証人は証言中だ。シフ委員長がツイートを読まなかったら、何を言われたかも知らなかったはずだ」と主張した。 ...

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【英総選挙2019】 各党代表者がテレビ討論 焦点はやはりブレグジット

  イギリス各党の有力議員が1日、12日の総選挙に向けたテレビ討論大会に参加し、欧州連合(EU)離脱や国民保健サービス(NHS)、テロ対策などについて激論を交わした。 ITVが放送したこの討論会には、与党・保守党からはリシ・スーナック財務長官が出席。保守党が勝利した場合、EUとの合意なくEUを離脱する案を取り下げるよう他党議員から強く求められたが、明言を避けた。 また、最大野党・労働党のリチャード・バーゴン影の法相は、同党が約束しているブレグジット(イギリスのEU離脱)をめぐる2度目の国民投票を行う案について追及された。 イギリスは2020年1月31日にEUを離脱する予定だが、イギリス議会は離脱条件をまとめたEU離脱協定案をまだ承認していない。 ボリス・ジョンソン英首相は12日の総選挙で過半数議席を獲得し、ブレグジットを実現したい一方、野党各党は国民投票やブレグジットの中止などを掲げている。 ブレグジットめぐり衝突 司会者のジュリー・エッチンガム氏はバーゴン氏に、労働党が勝利して2度目の国民投票が実現した場合、残留と離脱のどちらに投票するつもりかと尋ねた。 これに対しバーゴン氏は、「労働党政権が(EUと)離脱協定を結んだ後に地元の労働党員と話し合い、どういするか決めたいと思う」と話し、直接回答しなかった。 また、同党のジェレミー・コービン党首が2度目の国民投票について中立を保っていることを擁護。コービン氏は「選挙のために国民を利用するのではなく、イギリスをひとつにし、分裂をいやすつもりだ」と語った。 これに対し野党・自由民主党のジョー・スウィンソン党首は、コービン氏の中立は「党首ではなく見物人の立ち位置だ」と批判。しかしバーゴン氏は、自由民主党のブレグジット中止案は「あまり自由主義的でも、民主主義的でもない」と反論した。 2度目の国民投票を支持するスコットランド国民党(SNP)のニコラ・スタージョン党首は、保守党が「何としてでもブレグジットを実現しようとして」いることも、労働党が「どちら側に立つかすら決められない」ことも、「ひどい有様だ」と批判した。 その上で保守党のスーナック氏に対し、保守党がEUとの通商交渉に失敗した場合、合意なしブレグジットを回避するよう求めた。 スーナック氏は、「すでに協定案はできあがっている」とした上で、ブレグジットで焦点となっているのは離脱協定であり、通商協定ではないと訂正した。 さらに、通商協定は「将来取り決めるもの」だと説明し、「その未来にたどり着くには」2016年の国民投票の結果を尊重し、EUを離脱するしかないと話した。 司会を務めたジュリー・エッチンガム氏...

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