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北朝鮮、「本当の弾道ミサイル」で日本を脅す

  .北朝鮮外務省は30日、日本の安倍晋三首相を「無知」な「政治的小物」と罵倒する談話を発表した。北朝鮮が超大型放射砲(ロケット砲)だと発表した28日の発射実験を、日本政府が「弾道ミサイル」と批判したことに反発したもの。 安倍首相は28日夕、北朝鮮が日本海へ飛翔体2発を発射したことについて記者団に、「北朝鮮の度重なる弾道ミサイルの発射は我が国のみならず国際社会に対する深刻な挑戦だ」と非難した。 これを受けて朝鮮中央通信は30日、安倍首相が「遠からず、本当の弾道ミサイルがどういうものか、間近で見ることになる」と警告する政府談話を伝えた。 朝鮮中央通信はさらに、安倍首相を「完全な馬鹿者で、政治的小物」と呼び、「写真つき報道を見ておきながら、ロケット連射システムとミサイルの区別もつかない、史上最も愚かな男、世界唯一のまぬけだ」と罵倒した。 北朝鮮の核開発をめぐる米政府との交渉は、今年2月にヴェトナム・ハノイで開かれた米朝首脳会談が物別れに終わって以来、膠着(こうちゃく)状態が続いている。 ドナルド・トランプ米大統領と金正恩・朝鮮労働党委員長は今年6月、韓国と北朝鮮の間の非武装地帯で急きょ会談し、実務者協議の再開を約束し合った。実務者協議は10月にストックホルムで再開したが、成果のないまま終わった。 北朝鮮はアメリカに、交渉姿勢を年末までに変更するよう求めている。トランプ氏は9月に金委員長との4度目の首脳会談が近いと示唆するツイートをしたものの、北朝鮮側は明確な態度を示していない。 安倍首相は今年5月、日本人拉致問題の進展などの「前提条件なし」に金委員長との首脳会談実現を模索する考えを表明した。 しかし北朝鮮はこれに応じず、今月7日にも、自分たちが「超大型多連装ロケット砲」だったと主張する実験について、日本政府が弾道ミサイルの可能性が高いとの見解を示したことに強く反発。安倍首相を罵倒した上で、「安倍は永遠に、平壌の敷居をまたぐ夢など見てはならない」と述べていた。

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北朝鮮、ロケット砲発射実験に成功 金委員長「大いに満足」=KCNA

  [東京/ソウル 29日 ロイター] - 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は29日、同国が超大型多連装ロケット砲の発射実験に成功したと伝えた。実験には金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が立ち会い、「大いに満足」と表明したという。 KCNAはまた、今回の発射について、戦闘への応用を最終的に検証するのが目的で「軍事的かつ技術的優位性と確固たる信頼性」が明らかになったとしている。 KCNAは、金氏が直近の試射を視察したと伝えた。金氏は8月と9月の実験を視察したとされているが、10月31日の実験には立ち会っていない。 北朝鮮は、米国との非核化協議の期限を一方的に年末としている。ただ、10月にスウェーデンの首都ストックホルムで行った実務者レベルの協議が決裂して以降、協議は停滞している。 米国のビーガン北朝鮮担当特別代表は前週、北朝鮮が設定している期限は人為的なものだが、北朝鮮が「挑発的な」措置を取る状態に後戻りする恐れもあると指摘。こうしたことが起きれば「大きな誤りとなる」とし、「北朝鮮は機会を失うことになる」と述べた。 海上保安庁は28日夕、北朝鮮からミサイルが発射されたものとみられると発表した。ミサイルは日本海の排他的経済水域(EEZ)外に落下したものとみられる、という。防衛省は、北朝鮮から弾道ミサイルとみられるものが発射されたと発表。聯合ニュースは、北朝鮮東岸から2発の飛翔体が発射されたと伝えた。 安倍晋三首相は国家安全保障会議を開催したことを明らかにし、ミサイル発射は「わが国のみならず国際社会に対する深刻な挑戦」と指摘。引き続き、米国や韓国などと連携しながら警戒監視等に全力を挙げる考えを示した。 トランプ米政権高官は28日、北朝鮮による発射について認識しているとし「事態を注視しており、この地域の同盟国と緊密に連携している」と述べた。 アナリストの間では、北朝鮮は米国の感謝祭の祝日に合わせて発射を行い、兵器開発の進展をアピールしたとの見方が出ている。韓国の梨花女子大学の国際問題専門家、Leif-Eric Easley氏は「北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が年末に設定した(米国との交渉)期限が迫る中、今回の発射は米韓に対する圧力を高める典型的なパターンに当てはまる」と述べた。 米国務省の当局者は「米国は北朝鮮に対し、挑発を避け、国連安保理決議に基づく義務を順守し、持続的かつ実質的な交渉によって完全な非核化達成に向けた役割を果たすよう求める」と述べた。

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北朝鮮・東倉里のミサイル発射場で車両の動き増加 韓国情報機関

  【ソウル聯合ニュース】韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は29日の国会情報委員会で、北朝鮮の北西部・東倉里にあるミサイル発射場で「車両や装備の動きが少し増えた」と報告した。  同委員会で幹事を務める金敏基(キム・ミンギ)議員(与党・共に民主党)と李恩宰(イ・ウンジェ)議員(最大野党・自由韓国党)が明らかにした。 国情院は今年10月時点の北朝鮮の海外派遣労働者数が制裁前の2017年8月に比べ約40%減少したと報告。国連安全保障理事会の決議により、北朝鮮は今年12月20日までに海外派遣労働者を撤収させなければならず、労働者を海外に残留させるためさまざまな方法を講じていると明らかにした。 また、今年1~10月の北朝鮮の対中貿易規模は22憶4000万ドル(約2450億円)となり、前年同期比で15.8%増加したが、対中貿易赤字は18憶9000万ドルで16.4%増え、通年で過去最高を更新するとの見通しを示した。 北朝鮮が28日に発射した「超大型放射砲(多連装ロケット砲)」に関しては、8月24日と9月10日には精密誘導機能などを検証し、今回は先月31日に続き、連射能力に主眼を置き、約3分だった発射間隔が約30秒に短縮されたと分析した。 超大型放射砲を発射した意図については、「年末までに朝米(米朝)対話で望む目標を達成しない場合、過去に戻り得るというメッセージを米国と韓国に送ったもの」と説明した。超大型放射砲の発射は「意図的かつ計画的だと判断している」という。 李氏は国情院が超大型放射砲の発射は南北軍事合意の違反だが、休戦協定の違反ではないと報告したとして、「放射砲を南に向けて撃ったり、飛距離が長かったりしたわけでもなく、北としても苦心したようだ」との認識を示した。

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「GSOMIA失効」回避に見る、文在寅大統領5つの誤算

  【舛添要一が語る世界と日本】文在寅相手では、関係改善は容易でない  韓国は、23日、ぎりぎりのところで、GSOMIAの失効を回避させた。なぜ、このような決定になったのか。そこには、文在寅大統領の5つの誤算があった。  第一は、アメリカに対する誤算である。文在寅は、「北朝鮮との関係改善に力を入れるトランプは、金正恩と良好な関係を維持しており、その点から南北関係の改善に韓国が努力することは歓迎するはずであり、GSOMIAが破棄されることにあまり拒否感を示さないだろう」と考えていた。  しかし、中国、ロシア、北朝鮮と軍事的に対立するアメリカは、国家安全保障第一の国であり、国防長官、統合参謀本部議長までが訪韓してGSOMIA廃棄を思いとどめさせようとしたのである。その真剣さを見誤ったというべきである。  また、在韓米軍駐留費の5倍増要求なども、この問題と密接に関連しているのであるが、その「圧力」を正確に見抜けなかったことも外交的には拙劣である。最終段階になって、アメリカに派遣された特使から事態の深刻さを伝えられて翻意したというお粗末な状況であった。  第二は、経済的損害に対する誤算である。日本からの半導体素材の輸出規制は韓国の花形輸出産業である半導体業界に大きな損害をもたらす。在庫もあり、直ぐに大きな影響が出るものではないが、じわじわと影響が出始めている。そして、ナショナリズムを煽り、日本製品ボイコットに走った結果、観光業をはじめ、大きな損害を韓国経済に与えている。  不利益を被る業界が文在寅政権に反感を持つのは当然である。GSOMIAがどうなろうが、自分のビジネスには関係がないのである。反文在寅ムードが保守派を中心に高まっている。  第三は、北朝鮮に対する誤算である。南北雪解けムードを演出してきた文在寅にとっては、歴史的な米朝首脳会談は渡りに船であった。ところが、その後、米朝協議は進まず、金正恩はミサイル発射を繰り返し、非核化要求には真剣に応じようとはしていない。  そのうえ、父の金正日が始めた観光地金剛山の南北共同開発について、韓国が建設したホテルの撤去を決めている。このような金正恩の姿勢を前にすれば、GSOMIAの必要性を認識すべきだったのである。  第四は、安倍晋三首相に対する誤算である。「安倍は極右で、嫌韓派に属しているが、対韓強硬政策を続けることの愚に気づけば、自らの信念で局面打開を図るだろう。そのためにも、韓国は強硬姿勢を貫いたほうがよい」と考えていたようだ。  しかし、安倍は、自ら確固たる信念や政策を持つというのではなく、お友達や周囲の空気に支配される政治家である。「ネトウヨ」をはじめ、嫌韓派が安倍応援団である。お友達もそうである。そのような中で、韓国に対する妥協を少しでもするわけにはいかないのである。 第五は、中国やロシアに対する誤算である。中国は貿易摩擦でアメリカとの対立関係を深めており、また急速な軍拡で世界の覇権をアメリカと争っている。ロシアもまた、軍拡路線を走っており、トランプ政権のモンロー主義的な政策の間隙を縫って、中東や欧州での影響力を拡大している。その観点から、GSOMIAの失効は日米韓の同盟関係を弱体化させるものであり、大歓迎である。 アメリカがGSOMIA廃棄に強硬に反対したのは、そのような中露の思惑が念頭にあったのである。北朝鮮は厄介な手下であり、南北関係が進展しようがしまいが、中露にとってはどうでもよい話なのである。 このように外交に失敗している文在寅を相手に、今後日韓関係の改善を図るのは容易ではあるまい。

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トランプ氏、香港人権法案に署名 中国は反発

  ドナルド・トランプ米大統領は27日、「香港人権・民主主義法案」に署名した。これによって、香港の民主化を求める抗議活動を支持する同法が成立した。中国政府は「断固反対」すると声明を発表した。 トランプ氏は、「中国の習(近平)国家主席と香港市民への敬意から」法案に署名したと述べた。 同法は、香港の高度な自治を可能にする「一国二制度」が保たれているか、毎年の検証を義務付ける。 香港と中国の両政府が反発 香港政府は法案について、誤ったシグナルを送るもので、香港情勢の緩和に役立たないと非難の声明を出した。 中国外務省は声明で、米政府による悪意ある内政干渉だと反発し「断固として反対する」と述べた。 中国の国営メディアは法案について、「不必要で根拠を欠き、香港とアメリカの交流を損なう」としていた。 中国外務省は26日、北京に駐在するアメリカの中国大使を呼び、法案が署名されればアメリカが「すべての結果の責任を負う」ことになると警告した。 トランプ氏はこれまで、人権法案に署名するか姿勢を明示せず、香港は「支持する」ものの習主席も「素晴らしい人」だとたたえていた。 これに対して法案は連邦議会で与野党を超えた支持を得ていたため、仮に大統領が拒否権を発動して署名しなかったとしても、議会が大統領の判断を覆す可能性もあった。 長引く貿易戦争で米中関係が悪化を続けるなか、トランプ政権は中国との合意を目指して交渉を続けている。 トランプ氏は、「中国の習(近平)国家主席と香港市民への敬意から」署名したと述べた 催涙ガスやゴム弾の輸出を禁止 トランプ氏はこの日、催涙ガスやゴム弾、スタンガンなど、群集制御に利用する軍需品を香港の警察当局に輸出することを禁じる、別の法案にも署名。 「中国と香港の指導者と議員が隔たりを友好的になくし、あらゆる人にとって長期の平和と繁栄が訪れることを願って(これらの法案は)成立した」と述べた。 自治の状態を見定める 法案は、香港のデモがまだ初期段階の6月に提出された。上下両院は今月、圧倒的な賛成多数でこれを可決した。 「香港は中国の一部だが、法律と経済の制度は大部分で別だ」とし、「香港の基本法で守られている公民権や法の統治を中国が侵していないか(毎年の検証により)評価する」としている。 アメリカは今後、香港の自治が十分なレベルにあるか監視し、香港に対する貿易上の優遇措置が正当かを判断する。 香港の優遇措置には、中国本土との貿易における制裁措置や関税の対象としないことも含まれている。 法案には、非暴力の抗議活動で逮捕された香港市民に対し、アメリカのビザ発給を認めるよう促す内容も含まれている。

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「中国はウイグル自治区に国連監視団受け入れよ」 英が要求

  イギリス政府は25日、中国西部の新疆ウイグル自治区に、国連監視団が「即時かつ無制限にアクセス」できるよう、中国政府に求めた。 この要求は、中国の公文書が流出し、何十万人ものイスラム教徒のウイグル人が、新疆ウイグル自治区の収容施設で虐待されている状況が判明したのを受けたもの。 英外務省の報道官は、「新疆における人権状況と、中国政府の弾圧強化を深く憂慮している。とくに、100万人以上のイスラム教徒のウイグル人や他の少数民族の人々を、法にのっとらずに拘束していることを懸念している」と表明。 「イギリスは中国に対して引き続き、国連監視団が即時かつ無制限に新疆ウイグル自治区にアクセスできるよう求めていく」と述べた。 裁判なしで100万人収容か BBCパノラマや英紙ガーディアンなど17の報道機関が参加する国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手した公文書には、収容施設に入れられた人々が監禁、教化、懲罰の対象となっている模様が記されている。 収容施設には、イスラム教徒のウイグル人を主体とした100万人近くが、裁判を経ずに収容されているとみられている。 中国の劉暁明・駐英大使は、こうした報道はでっち上げだとしている。 「悔い改めと自白を促せ」 ICIJが「中国電報(The China Cables)」と呼んでいる流出文書には、2017年に新疆ウイグル自治区の共産党副書記で治安当局のトップだった朱海侖氏が、収容施設の責任者らに宛てた9ページの連絡文書も含まれている。 その連絡文書では、収容施設を高度に警備された刑務所として運営するよう指示。以下の点を命じている。 「絶対に脱走を許すな」 「違反行動には厳しい規律と懲罰で対応せよ」 「悔い改めと自白を促せ」 「中国標準語への矯正学習を最優先せよ」 「生徒が本当に変わるよう励ませ」 「宿舎と教室に監視カメラを張り巡らせて死角がないことを(確実にしろ)」 流出した文書はまた、収容者の生活が細かく監視、管理されている状況も示している。 「生徒のベッド、整列場所、教室の座席、技術的作業における持ち場は決められているべきで、変更は厳しく禁じる」 「起床、点呼、洗顔、用便、整理整頓、食事、学習、睡眠、ドアの閉め方などに関して、行動基準と規律要件を徹底せよ」 1週間で1.5万人が入所 別の文書からは、ウイグル人の拘束と収容の規模がわかる。 ある文書は、2017年のわずか1週間の間に、新疆ウイグル自治区の南部から1万5000人が収容施設に入れられたとしている。 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの中国担当責任者ソフィー・リチャードソン氏は、流出文書は検察当局に活用されるべきだと話す。 「これは訴追に使える証拠で、甚だしい人権侵害が記録されている。収容者は全員、少なくとも精神的拷問を受けていると言っていいと思う。自分がいつまでそこにいるのか、まったく分からないからだ」...

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中国政府、ウイグル人を収容所で「洗脳」 公文書が流出

  中国西部の新疆ウイグル自治区にある、高度の警備体制が敷かれた収容施設で、中国政府がイスラム教徒のウイグル人を何十万人も組織的に洗脳していることが、流出した文書によって初めて明らかになった。 中国政府はこれまで一貫して、収容施設では希望者に、過激思想に対抗するための教育と訓練を提供していると説明している。 だが、BBCパノラマが確認した公文書は収容者の監禁や教化、懲罰の状況を記録しており、中国政府の説明を覆す内容になっている。 これに対し、中国の駐英大使は、文書は偽物だとしている。 収容施設は過去3年間に、新疆ウイグル自治区内で建設されてきた。イスラム教徒のウイグル人を主体に、100万人近くが裁判を経ずに施設内で拘束されているとみられている。 「悔い改めと自白を促せ」 文書は、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手した。 ICIJにはBBCパノラマや英紙ガーディアンなど17の報道機関が参加。今回流出した中国政府の公文書を「中国電報(The China Cables)」と呼んでいる。 文書には、2017年に新疆ウイグル自治区の共産党副書記で治安当局のトップだった朱海侖氏が、収容施設の責任者らに宛てた9ページの連絡文書も含まれている。 その連絡文書では、収容施設を高度に警備された刑務所として運営するよう指示。以下の点を命じている。 「絶対に脱走を許すな」 「違反行動には厳しい規律と懲罰で対応せよ」 「悔い改めと自白を促せ」 「中国標準語への矯正学習を最優先せよ」 「生徒が本当に変わるよう励ませ」 「宿舎と教室に監視カメラを張り巡らせて死角がないことを(確実にしろ)」 「絶対に脱走を許すな」 ...

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香港区議会選、民主派が地すべり的勝利

  香港で24日に行われた区議会選挙で、民主派が大きく議席を伸ばした。現地紙サウス・チャイナ・モーニングポストによると、25日午前9時(日本時間午前10時)の時点で、民主派は全18地区のうち17地区で勝利し、278議席を得ている。 親中派の議席は今のところ、42議席に留まっている。 この日は290万人以上が投票し、投票率は71%と、2015年の前回選挙の47%から大きく伸びた。 香港の区議会議員は主に、ごみの回収やバス路線といった地域問題を取り扱う。しかし、6月から続く民主化・反政府デモに対する政府の対応や、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官に対する国民の意思を問う選挙として注目されていた。 今回の投票には、人口740万人の半分以上に当たる410万人が有権者登録を行った。 議席を失ったある親中派の議員は、「天地がひっくり返ったかのようだ」と話している。 行政長官選出にも影響 これまで区議会は親中派が過半数を握っていた。 今回の区議会選では初めて全452議席が改選し、1000人以上が立候補した。区議会にはこのほか、原居民の郷事委員会から27人が参加する。 香港の選挙法では、区議会議員のうち117人が、行政長官の選出に関わる選挙委員会(定数1200)に参加することになっている。 そのため、区議会選での民主派の勝利は、次の行政長官を選ぶプロセスにおいても大きな役割を果たすことになる。 今回の区議会選には、著名な活動家が多く立候補した。 さまざまな抗議デモを主導している「民間人人権陣線」のリーダー、岑子杰(ジミー・シャム)氏が初当選した。 岑氏もこれまでに2度、襲撃を受けている。うち1度はハンマーで殴られ、血まみれで道路に横たわっている写真が公開された。 松葉杖で取材に応じた岑氏はロイター通信に対し、「この選挙は、親中派と民主派が公に戦うことになる特別なものだ」と語った。 屯門区では、民主派の支持者が勝利に歓喜の声をあげた 著名な民主化活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン、ウォン・ジーフン)氏は今回、立候補を禁止された。黄氏はこれを「政治的選別」だとしているが、黄氏の代わりに出馬した民主派候補は当選したと報じられている。 黄氏はツイッターで、「歴史的だ。出口調査では野党側が地すべり的勝利すると示唆している。香港市民は大きくはっきりと声を上げた。6カ月たってなお市民は運動に反対していないことを国際社会は認めるべきだ」と述べた。 一方、親中派の何君堯(ユニウス・ホウ、ホウ・クワンユウ)議員は落選。番狂わせの結果となった。 何議員はかねて、デモ参加者の対処に当たっている香港警察への支持を提唱。先に支持者のふりをして近づいた男に刃物で刺された。 また、7月には、覆面と白いTシャツの集団が元朗区の地下鉄駅で民主派活動家や通行人を襲撃する事件をめぐり、覆面の男たちと握手している姿が目撃されていた。 同じく落選した親中派の麥美娟(アリス・マク)議員は、林鄭政権に敗北の一因があると話した。 「選挙活動では、親政府派の立候補者は冷遇されていた。これが(落選の)非常に重要な理由だ」...

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韓国・文在寅は何がしたかったのか…「GSOMIA騒動」が与える影響

  韓国が8月23日に延長中止を申し入れ、11月23日午前0時で失効する予定だった日韓の日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)は、韓国政府の決断により、失効することを免れた。 韓国の金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長は記者会見で、GSOMIAを終了はいつでもできるという前提で、破棄の効力を停止すると述べている。 さらにキム次長は、韓国政府の決断に対して日本政府も理解を示したと述べ、輸出管理政策の対話が正常的に進行される間、日本を提訴した世界貿易機関(WTO)の手続きを停止する、と説明している。  韓国は、日本による特定三品目の輸出管理厳格化と、韓国の「ホワイト国」指定の格下げに反発し、GSOMIAの破棄(正確には協定更新の停止による失効)を含む一連の対日報復措置を発動し、日本に対する「怒り」を表した。  もちろん、日本が韓国に対して一連の措置を発動するには理由があり、グローバルな大量破壊兵器不拡散における韓国の政策への不信が、これら措置の発動の背景にあったのは言うまでもない。  しかし韓国側は、日本の決定の背後には、徴用工問題などへの韓国政府の対応に対する不満があり、一連の措置は報復行為であるとして、二国間の交渉及び国際社会の場で日本に対する非難を繰り返してきたのである。 今回の決定では、条件付きとしているが、実質的にはGSOMIAの失効はなくなり、無期限延長されると考えてよいだろう。 韓国は輸出管理に関する日本との対話の正常な進行されることにこだわっているが、韓国の輸出管理の不備や疑問点を問いただしてきたのは日本側であり、この問題が発生するまで韓国は日本の要請を無視してきた経緯がある。 したがって、対話の進行ということは、実態的には韓国が日本に対して誠意を示すことを意味する。つまり、韓国は輸出管理に関する日本側の要求に従い、そしてGSOMIAを失効させない(韓国が主体的に対話を維持する限り)ことを、日米に対して約束したことになる。 さらに言うと、今後韓国は、輸出管理や歴史問題で日本との対話を拒否する場合、GSOMIA失効の効力を復活させる、ということになる。このため、韓国は背後に「崖」を背負って交渉することになり、日本の交渉上の立場は強まった。 ここに至るまでの一連の応酬の中で、おそらく韓国政府は当初、日本が簡単に妥協すると考えていたのであろう。それは、韓国政府がとった措置に見て取ることができる。それらはいずれも、日本に圧力をかけるときの伝統的な手法であった。 しかし、ここまでの経緯を見ると、文政権は見通しを誤り、日本側に「面子」を配慮してもらうよう、依頼するしかない状態に追い込まれた。日韓関係の変化を理解できていなかったとしか思えないように迷走したのである。 対日圧力の方法について  韓国が日本に圧力を加える手段は、大きく分けて三つの領域で展開された。 一つは社会的圧力である。一般的に日本国民は、少なくとも近現代の歴史の中で、朝鮮半島に対して親近感とパターナリスティックな感情を同時に抱いてきた。近年では、身近な海外として憧れの感情を抱く人も多い。 したがって、日本の一方的行動により、韓国の国民が「怒っている」あるいは「困っている」姿を見せることで、日本国内に「大人の対応」を求める声が高まることを韓国は期待したのであろう。この方法は、これまで多くの成果をあげてきたものでもある。 GSOMIAの問題でも、韓国の苦境を救うために日本が我慢すべきとの主張は見られたが、かつてほどの影響力は失われていた。 二つは、米国の圧力である。文大統領も触れたように、日本にとって韓国は、大陸方面からの防波堤の機能を果たしてきた。結果的に日本は過大な負担を背負わされることになるが、20世紀初頭には、日本は朝鮮半島を併合してまで防波堤の機能を重視してきたのである。 第二次世界大戦後は、その防波堤を強化する上で、米軍のプレゼンスが不可欠な役割を果たした。韓国は日本の地政学的弱点と、現在の憲法上の制約を理解しており、周辺事態への対応において、米国に依存せざるを得ない日本の急所を狙ったのである。 実際これまで日本は、朝鮮半島問題等をめぐる情勢変化の中で、米国の要求を受け入れて政策を変更してきた。 米国は日本に対して、朝鮮戦争の際には自衛隊の創設を(自国防衛と国内の治安任務を日本が実施するために)、冷戦期は作戦計画に応じて米軍の駐留を(朝鮮半島での作戦計画において、日本は戦略的な後背地として役割が求められた)、そして冷戦後は米軍との共同作戦への参加を(周辺事態法や日米安全保障協力のガイドラインを通じて)、それぞれ求めた。 この歴史を理解している韓国は、米国が日本に圧力を加えるように、米国の戦略を「人質」にとったのである。 GSOMIAは米国とって、非効率で非合理的な北東アジアの安全保障協力を健全化し、日米韓の三ヵ国が、同盟関係にまで発展しないにせよ、情報協力を通じて能力の相互補完が可能となる重要な措置である。 また、北朝鮮問題の先に、中国やロシアとの戦略的対立の激化が予想される中で、日韓両国は重要な安全保障上の資産でもある。日韓両国の対立は、米国に選択を迫る結果になり、協力関係の相乗効果が失われる。繰り返し指摘されるように、韓国は日本との諍いで、米国による仲裁を期待したのである。 ただし、韓国にすると、米国の仲裁は日本に対する圧力に転換されなければならず、自国への一方的要求になるとは想像していなかったのであろう。 日韓GSOMIA破棄を回避するため、11月22日の破棄期限直前に、国防総省の長官をはじめとする軍事・安全保障や、地域政策の部門の高官が文字通り総がかりで文大統領の説得に動いた。 米国は文大統領の希望通する日本の説得には動かず、米国の圧力を使用する戦術は、逆に自分に対する極めて強い圧力として返ってきた。...

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中国警察では日常的な「物理力を行使する尋問」~香港の英総領事館元職員を拷問か

  ニッポン放送「ザ・フォーカス」(11月21日放送)に元外務省主任分析官・作家の佐藤優が出演。香港のイギリス領事館の元職員が、中国で拷問されたと語ったという報道について解説した。 イギリス領事館勤務の男性が拘束、拷問されたか 森田耕次解説委員)ウォール・ストリート・ジャーナルの電子版が伝えているのですが、香港にあるイギリス総領事館に勤務していた香港人の男性が、8月に中国の深圳で一時身柄を拘束されたということです。そのときに拷問を受けていたと報告しているのです。中国政府は8月に深圳市で治安管理処罰法に違反したということで、この男性を15日間の行政拘留処分にしたということなのですが、ウォール・ストリート・ジャーナルによるとこの男性は体が大の字になるよう手足を固定されたり、顔を平手打ちされたり、眠らないよう強要されたりして、デモ活動家や領事館員に関する情報を求められたという報道があります。 佐藤)この男性は現地職員ですよね。領事関係に関するウィーン条約というものがあるのですが、そのなかで領事特権は認められていないのです。いわゆる外交官や領事館とは扱いが違うわけで、その国の国民ですから自国法に服さなければいけません。確かに報道の通り拷問を加えたと思うのですが、これも国内基準と国際基準があるのです。要するに、中国では大の字に固定されたり、顔を平手打ちされたりすることは警察で日常的に行われていると思うのです。 森田)これは普通のことですか。 佐藤)中国の警察からすると、いつも通りやっているということです。聞きたい話があれば、証拠が残らない程度に物理的な圧力をかける。中国側からすると、拷問とは思っていないでしょうね。若干の物理力を行使した尋問でしょう。 森田)中国外務省の担当者は「イギリスが香港問題で誤った言動を続けている。中国は強烈な憤慨の意を示したい。内政干渉だ」ということを言っているようです。これはイギリスと中国の間で揉めることになってくるのでしょうか。 佐藤)揉めていますよね。イギリスからすると、香港は特殊な場所なのだから配慮しろということですよね。それに対して中国は、なにを植民地支配していた空気でいるのかというようなことですが、これも本当の喧嘩にはなりません。中国警察もこういう人を捕まえたらどういうことになるのかわかっているので、わかっていてやっているのだと思います。積極的にイギリスの総領事館は情報収集をして、学生たちにも多少声をかけているでしょう。そうすると、それなりのシグナルを与えるということです。 森田)イギリス総領事館としても、それなりの動きをしていたということですか。 佐藤)思い当たる節はあるのでしょう。 森田)情報を取り合いながら、攻めどころも考えているのでしょうね。 佐藤)それから、中国のいちばんダーティーな部分は香港ですからね。中国共産党の幹部たちはお金を子どもに流したり、蓄財したりするでしょう。一国二制度だったら香港はお財布になりますから、極端なことはできないのです。

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【英総選挙2019】 各党代表者がテレビ討論 焦点はやはりブレグジット

  イギリス各党の有力議員が1日、12日の総選挙に向けたテレビ討論大会に参加し、欧州連合(EU)離脱や国民保健サービス(NHS)、テロ対策などについて激論を交わした。 ITVが放送したこの討論会には、与党・保守党からはリシ・スーナック財務長官が出席。保守党が勝利した場合、EUとの合意なくEUを離脱する案を取り下げるよう他党議員から強く求められたが、明言を避けた。 また、最大野党・労働党のリチャード・バーゴン影の法相は、同党が約束しているブレグジット(イギリスのEU離脱)をめぐる2度目の国民投票を行う案について追及された。 イギリスは2020年1月31日にEUを離脱する予定だが、イギリス議会は離脱条件をまとめたEU離脱協定案をまだ承認していない。 ボリス・ジョンソン英首相は12日の総選挙で過半数議席を獲得し、ブレグジットを実現したい一方、野党各党は国民投票やブレグジットの中止などを掲げている。 ブレグジットめぐり衝突 司会者のジュリー・エッチンガム氏はバーゴン氏に、労働党が勝利して2度目の国民投票が実現した場合、残留と離脱のどちらに投票するつもりかと尋ねた。 これに対しバーゴン氏は、「労働党政権が(EUと)離脱協定を結んだ後に地元の労働党員と話し合い、どういするか決めたいと思う」と話し、直接回答しなかった。 また、同党のジェレミー・コービン党首が2度目の国民投票について中立を保っていることを擁護。コービン氏は「選挙のために国民を利用するのではなく、イギリスをひとつにし、分裂をいやすつもりだ」と語った。 これに対し野党・自由民主党のジョー・スウィンソン党首は、コービン氏の中立は「党首ではなく見物人の立ち位置だ」と批判。しかしバーゴン氏は、自由民主党のブレグジット中止案は「あまり自由主義的でも、民主主義的でもない」と反論した。 2度目の国民投票を支持するスコットランド国民党(SNP)のニコラ・スタージョン党首は、保守党が「何としてでもブレグジットを実現しようとして」いることも、労働党が「どちら側に立つかすら決められない」ことも、「ひどい有様だ」と批判した。 その上で保守党のスーナック氏に対し、保守党がEUとの通商交渉に失敗した場合、合意なしブレグジットを回避するよう求めた。 スーナック氏は、「すでに協定案はできあがっている」とした上で、ブレグジットで焦点となっているのは離脱協定であり、通商協定ではないと訂正した。 さらに、通商協定は「将来取り決めるもの」だと説明し、「その未来にたどり着くには」2016年の国民投票の結果を尊重し、EUを離脱するしかないと話した。 司会を務めたジュリー・エッチンガム氏...

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